第19回 北海道特別支援教育学会札幌大会テーマ
「教育×医療×福祉の視点からケースを探る
‐子どもの可能性を引き出すコツはあるのか?」
―開催趣旨―
【日々の悩みを解決しよう】:特別支援教育をめぐる教育現場は多様化・複雑化しており、教師や学校だけでは解決できない事例や課題に出会うことが多くなっていませんか?一人で悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。多職種連携の重要さが叫ばれていても、現在の教師の働き方では、連携する時間を確保することも難しいことがあります。そこで本大会では、知識を学ぶことを目的とした従来の講演・講義型のプログラムだけでなく、参加型のプログラムを企画しました。
初日に開催するメインプログラムは【専門家チーム会議をのぞいてみよう】のコンセプトのもと、事例報告者に対し、教育・医療・福祉分野の専門家がケース会議を開きます。前半、参加者はオブザーバーとしてケース会議に参加していただきます。後半は、参加者全員で、事例が抱える課題解決のため自由にアイデアを出し合う時間とします。
複雑な背景から生じる事例の課題解決には、多様な視点を持つこと、そして多様な視点をバランスよく統合することが必要ですが、どの分野にも共通して言えることは、一人で考えてもなかなかそれを実現することは難しいということです。【他職種・他機関から学ぼう】とする姿勢が必要です。様々な分野、学校種の人々が、対等な立場で真摯に知恵を出し合えば、何かあたらしい視点が生まれるものです。近年、個別の教育支援計画の作成と内容の充実がうたわれています。児童・生徒のライフステージを見通し、生活全体を見渡す視点を持つためにも、他職種・他機関の人々との交流は重要になってきます。
もう一つ、本大会で大切にしたいことは、学生や若手教員の参加・育成です。【世代を超えて交流を深めよう】と【世代同士の交流を深めよう】のコンセプトのもと、学生による研究発表や若手教員の交流会を企画しました。学生同士、若手教員同士の交流を目的としていますが、経験のある社会人として参加者の方々にも参加いただき、学生や若手教員を励ましたり、アドバイスをしていただければ幸いです。
最後に、初日の夜には市内のお店で、おいしいお酒と食事をいただきながら、情報交流をしたいと思っています。このような会は、通常、大会関係者の参加が主になるのですが、本交流会は、非会員を含め、だれでも参加できる会にしたいと思っています。これも学会の重要なプログラムと位置づけておりますので、気兼ねなく積極的にご参加いただければと思います。
【子どもから学ぼう】:子どものありのままの姿から、大人である私たちは、どうあるべきか、一緒に考えていきましょう。
第19回札幌大会 大会長 安井友康
北海道教育大学札幌校