第14回研究大会

14回北海道障害者スポーツ・健康開発研究会実施報告 2015/1/6

 

 

日時 平成261213()  10001700

場所 北海道教育大学岩見沢校第3体育館 

主催 北海道障害者スポーツ・健康開発研究会

   北海道教育大学岩見沢校

共催 北海道教育大学特別支援教育プロジェクト

後援 公益財団法人北海道障害者スポーツ振興協会・一般社団法人札幌市障がい者スポーツ協会・公益社団法人北海道社会福祉士会・NPO法人あ・りーさだ・岩見沢市・岩見沢市社会福祉協議会

 

14回目となりました本研究会ですが、今年は岩見沢市にある「北海道教育大学岩見沢校」で開催されました。当初は雪の予報でしたが、参加者のパワー!?で天候にも恵まれました。今回はとても盛況で、延べ80名程の参加者にお集まりいただき、さまざまな報告・体験を通して充実した時間を過ごすことができました。予想を超える盛況ぶりに少々会場が手狭になってしまい、ご迷惑をおかけしたところもあったかと思いますが無事に終えることができました。

 

      受付                   満員御礼

 


 

基調報告1

アンプティサッカーの魅力と可能性 前田和哉(アシルスフィーダ北海道AFC代表)

数年前より日本で取り組まれるようになり、北海道でも1年ほど前にチームができた切断障害の方々がクラッチ(杖)を使用して行うアンプティサッカーについてお話いただきました。大会の映像も交えながら、日本のレベルアップについて、北海道での活動について等のお話や「気軽に、仲間と、楽しめる!」といったスポーツの魅力についてもお話いただきました。チャレンジ・交流の場としての魅力や可能性もあり、今後の展開に目が離せません。ワークショップでもデモンストレーション・体験を実施していただきました。

 

              基調報告 前田氏


研究/実践報告AM

企業とユーザーと医療職で進める“切断者のランニングチャレンジ”活動の報告    松田靖史(川村義肢㈱/大阪大学大学院工学研究科)他

義足でのランニングチャレンジの効果についてお話いただきました。また、義肢装具について写真や映像を交えながらお話をいただき、実際の装具について知る機会が少ないので、皆さん興味深く聞いていました。
 

       松田氏                  野作氏

北海道障がい者ゴルフ大会の実践報告-22回障がい者北海道オープンゴルフ大会(春)- -1回北海道デフゴルフ選手権大会(秋)-    野作弘人(NPO法人Kitemita.la

長きにわたり実施されている障がい者北海道オープンゴルフ大会と、今回初めて実施された北海道デフゴルフ選手権大会について報告いただきました。ゴルフの良さや実際の様子についてお話いただきました。


・車椅子キッズとあの頂上へ~車椅子登山プロジェクト始動!   渡辺真美(チームパラマウントアドベンチャースタッフ/道都大学アダプテッドスポーツ部部員)他 

夏に行われた車椅子キッズとの紋別岳登山について報告いただきました。障害がある人が登頂するのではなく、参加者全員がつながり登頂することの意味などを考える機会となりました。また、実際の様子や工夫についても参考になるところがありました。

 

       渡辺氏                 斉藤氏

・車椅子ソフトボールの普及について   斉藤雄大(日本車椅子ソフトボール協会技術強化部長)

車椅子野球からはじまった日本での車椅子ソフトボールの実施について、現在に至るまでの経緯や既に根付いているアメリカの様子、また、日本チームのアメリカでの大会参加、日本での大会実施についてお話いただきました。

 


ランチョンセミナー (※自由参加形式で行いました。)

障害者スポーツにおいてエンジニアができるたくさんの色んなこと   松田靖史(川村義肢㈱K-Tech/大阪大学大学院工学研究科)他

障害者スポーツの始まりの話から、やりたいことの実現、いろいろな動物を含めたチャンスもたらす役割、そのための工夫、おしゃれな装具、装具のポジティブなとらえ方等について、エンジニアができる多くの情報をいただけました。そして巧みなトークで会場を魅了です!

 

        松田氏                 近藤氏

生活支援から考える重度障害者の身体活動     近藤尚也(北海道医療大学)

重度障害の方の身体活動をどのように支援者が支援をしていくことが良いのか、支援の質につなげていくための視点と身体活動に関してのお話をいただきました。

 

  

研究/実践報告PM

先天性上肢欠損児童における運動用義手を通した発達・成長の事例   小北麻紀子(北海道教育大学岩見沢校)

実際の事例の発達・成長過程についてお話いただきました。義手を通して跳び箱が飛べるようになり、できることの楽しさや好奇心、大小関わらず障害を乗り越えることでの成長について考えることができました。

 

小北氏                  木村氏

とうべつチャレンジドクラブ立ち上げまでの3つの障害   木村純一(とうべつチャレンジドクラブ)

クラブ設立に至るまでの過程や現在の取り組みについて紹介いただきました。活動に参加している方々の言葉もいただき、改めてスポーツの魅力を感じることができました。

  

 

岩見沢市の北海道教育大学岩見沢校と連携したパラリンピック合宿誘致の取り組みについて   沢永亘之(岩見沢市企画財政部企画室)他

岩見沢市と教育大岩見沢校での取り組みについてご報告いただきました。パラリンピックで終わらせるのではなく、これを契機として合宿誘致をはじめ、さまざまなスポーツの普及への取り組みに向けたお話をいただきました。

 

      沢永氏                  安井氏

アダプテッド体育・スポーツの国際動向-パラリンピックに見る障害者のスポーツ実施状況から   安井友康(北海道教育大学札幌校)

国際動向について、目にする機会の少ない競技の映像やパラリンピックの会場の様子を交えながらご報告いただきました。スポーツとしての魅力を感じることができました。

 


PMの研究/実践報告終了後、主催であります教育大岩見沢校の佐藤副学長よりご挨拶いただきました。お忙しい中ありがとうございました。



岩見沢校佐藤副学長



基調報告
2

バルシューレ(ボール活動)の活動報告と今後の展開   奥田知靖(北海道教育大学岩見沢校)

難しい説明なしに、実際に見て体験して、ということで体育館にて実施しました。子どもや学生参加者を中心にデモンストレーションへ参加し、活動の説明をしていただきました。デモへは皆さん本気で取り組み、盛り上がりを見せていました。

 

            基調報告 奥田氏 バルシューレの様子


ワークショップ  

・デモンストレーション(ウィルチェアラグビー、アンプティサッカー、ティーボール)

ほとんどの方が間近で見たことのないスポーツで、とても興味深く観覧していました。

各種アダプテッド・スポーツの体験・用具の体験等

皆さんお待ちかねの体験コーナーです。ウィルチェアラグビーやアンプティサッカーをはじめ、さまざまなスポーツ・用具を楽しんで、その魅力を十二分に感じていました。また、体験を通してスポーツの奥深さも感じていました。

 

ウィルチェアラグビー          アンプティサッカー

 

ティーボール               遊具

 

ゴールボール              体育館の様子

 
 最後に意見交流を実施して、本編終了となりました。











意見交流の後、お楽しみの懇親会です。

 それぞれに密な情報交流もできていたようで、時間が過ぎるのもあっという間でした。もちろん岩見沢の特産品等をおいしくいただきました!

2月に旭川で行われるIPCクロスカントリースキーワールドカップの情報などもいただきました。

 


 

 

今回、本研究会の名称に関しまして、今後「北海道アダプテッド・スポーツ研究会」と変更していくことに関しての提案もなされました。

 

濃密な時間ではありましたが、なかなか皆様とお話する時間が持てなかったことが心残りです。次回また、多くの方々にお会いできることを楽しみにしております。
また、今回初めての試みとして、託児ボランティアの実施、ランチョンセミナーの実施も行いました。今後も多くの人に参加いただけるよう、企画の継続や新たな試みについても検討していきます。

今回の盛況ぶりをこれからも継続していけますよう、事務局も努力してまいりますので、皆様のご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

(報告:近藤尚也)