投稿日時: 2016/08/24
itok
Q 自閉的な傾向をもつ人にとって、居やすい環境と居づらい環境があると思います。
集団スポーツの部活動に所属する子どもが、「辛くてやめたい」と言った場合、引き止めないのが優しさなのでしょうか。
A 状況によりますね。本人が自分の特性を自覚した上で「僕には向いていない」と判断しているならば、無理に引き止めなくても良いと思います。
自分の特性をどれぐらい認識し、かつ肯定的に受け止めているかによって、アドバイスの方向性や支援の方法は変わってくると思います。
本人が「なぜ辛くなるのか」の原因について自覚していない場合には、私の場合、引き止める場合があります。
「なぜうまくいかないのか」を一緒に考え、本人が納得した上でやめる(もしくは続ける)という自己決定が大切だと思うからです。
辛くてやめたがっていることに対し表面的に共感して、その後の展望も示さないままなのは、時に無責任な対応となってしまいます。
例えば「(試合中に)相手の行動を予測することができないので、監督の作戦通りに動けない、だから試合に出してもらえない」と言うので、「やめたいの?」と聞いたところ、「僕はスタメンにはなれませんが、体を鍛えることが好きですし、バスケットボールが生活の中心になっているので、これからはバスケットボールを楽しむということに目的を切り替えて続けていきます」と言いました。
自分の特性について知ることは、活動の意味を柔軟に切り替え、捉えるようになることに影響しているようです。