投稿日時: 2016/06/27
itok
Q 困っていない当事者にはどうすればいいですか。
A 年齢が低ければ、自分の状態を自分で自覚するのは難しいので、幼児期・学齢期においては基本的に、自分の問題に気づかずに困っていると考えてほしいです。
そのような子に、ただ単に診断名を伝えることは有効な支援にはなりにくいと思います。
大事な点は、教師側が「現段階で本人は困っていることを意識化していないが、この先、困るのだろうな」という予測が成り立つなら、先回りして支援をしてほしいです。
そして、信頼関係ができたところで、少しずつ支援を減らしてみると「なんだか、最近、うまくいかないな」と子どもが感じ始めます。
信頼関係があれば、先生に相談や何らかのサインがあるので、その時に「実は先生は、○○について支援をしてきたのだけれど、最近、○○君は自分で解決できるようになってきていたので、支援を弱めていたんだ。困っていることを意識化できたことはえらいね。どうやって解決できるか、先生と一緒に考えてみよう」と提案するといいと思います。
うまくいっている状態をまず体験させ、徐々に支援を減らしていき、本人に気づきをうながすことが大事なのです。