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札幌校の特別支援教育専攻に入学したい人のためのQ&A

質問66 札教特支の専攻生に浪人生はいますか? 

Q. 今の特支専攻生に浪人生はいますか?

A. 毎年、複数の浪人生が入学しています。

 全体としては現役生が多いですが、浪人生の中には最初から札教特支希望で再チャレンジした人、現役時代に北大教育学部や他大学に落ちて浪人した人など、理由は様々です。1年生は必修の授業が多く、学生参加型の活動もあるため、すぐに仲良くなるようです。

 また他専攻・分野が第1希望でしたが、第2希望を特支に出して入学した人も一定数います。

 特支専攻では副免許として中高の免許を取ることで、小学校・中学校・高校・特別支援学校の免許を取ることも可能です。

ただし実験の時数が多い教科は4年間での卒業は難しくなります。理科・技術などの中高免許を取りたい場合には、その教科の分野に入学し、特支を副免許として選ぶようにすることをお勧めします。

✳︎このコーナーは、オープンキャンパスで寄せられた受験生や保護者からの質問に回答しています。

質問65 実習や実際に子どもと関わった時

Q.65 実習や実際に子どもと関わった時に、どんなことを感じますか?

A.2024年夏のオープンキャンパスで寄せられた質問に回答します。
学部生からのコメントを以下に紹介します

・子どもと接していると、疲れも吹っ飛ぶ。子どもたちの期待に応えたい、笑顔が見たいという気持ちになる。本当にかわいい
・素直で真っ直ぐな児童と関わることで心が温かくなると同時に児童の将来がより良くなるようにせねば、と気が引き締まる
・(実習の)
初日からとにかく子どもと話してみたら、名前を覚えてくれたと子どもに喜ばれた。1日のどこかで全員と話したり関われるように努めた
・休み時間に子どもとたくさん遊んで、授業中の子どもの表情の変化や仕草などが少しずつ気づけるようになった
・控えめな子、自分からどんどん話しかけてくる子など様々だが、個性豊かな子どもたちの姿に接して、自分も刺激を受けた
・自分が予想もしなかった発想を持っている子もいて、すごいと思った
・こちらが緊張していると、子どもには必ず伝わってしまう。いつも笑顔でいようと心がけていました
・ただ教師が一方的に教えるのではなく、子どもが自分から学びたい!知りたい!と思えるような環境や題材設定をすること、子ども同士で学び合えるように関わることが大事だと思った

<専攻教員より>
札幌校の特別支援教育専攻では、2年生で特別支援学級(小中)、3年生では小学校実習と特別支援学校の実習をそれぞれ3週間行っています。
実習先の子どもや先生方から多くのことを学びながら、毎回の実習を通じて学生自身も大きく成長していきます。

質問64 「やりたいこと」が見つからないと大学は選べないのですか?

Q.将来の「やりたいこと」が見つからず悩んでいます。とりあえず得意科目で大学に入っても、その後にまた迷ってしまうと思います。
AIが人間の仕事を奪うとも報道されており、
将来のことを考えることも難しい時代になっていますが、
大学生は進路に悩んだりすることはありますか?

 

A.    特支の専攻生のうち最初から卒業後の仕事を明確にイメージしている人は
多くありません。
「教えることが好き」「学校で働きたい」「障害のある人と関わる仕事が
したい」など特別支援の分野で働きたいと思っている人は多くいます。

AIの進歩によって様々な仕事がなくなると言われていますが、
教師や保育士、カウンセラーなど、人間でなければ務まらない仕事は
残ります。
保護者の相談対応をしたり、子どもと遊んだり、授業をする過程でAI
活用するスキルは求められるでしょう。

今の段階で明確な「やりたいこと」を探すよりも、「○○の分野で働きたい」
「○○業界で仕事をしたい」という選び方の方が時代の変化にも対応しやすくなります。
興味のある特定の分野について大学で学び、専門性を身につけた上で仕事や
就職先を選ぶとスムーズです。

もし可能なら高校生のうちに、興味がある分野の現場は直接見て
おきましょう。例えば特別支援学校では、学校祭やバザーなど一般参加者も
できる機会があり、障がい者が働くカフェも街中には増えています。
特別支援教育は、小中学校の通常の学級、特別支援学級、通級による指導、
特別支援学校(小中高等部)、学童保育やデイサービスなど、
様々な現場があります。
高校生の段階では細かく決めていなくても、大学23年生で学校種を
決めても十分に間に合います。

ノート・レポート 質問63 教採の前倒し試験を受ける人は多いですか?

Q.教採1次試験(筆記)の前倒し受検ができるようになったと聞きました。

 北教大札幌校の学生さんの間では話題になっていますか?


A.    学部の3年生を対象に、札幌市と北海道は.教員採用試験
の1次試験(筆記)のうち、12月に教養科目に限定した
前倒しの受検ができるようになりました。
教養科目に不合格になっても翌年617日の1次試験
では他の科目と一緒に受験することができます。
今まで通り、6月に全ての筆記試験科目を受けることも
可能ですが、札幌校では札幌市・北海道合わせて受検希望者
の約7割程度の3年生が受検する予定です。一度にたくさん
の科目を勉強するよりも、科目を絞った方が対策がしやすい
と考える人が多いようです。

https://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/fs/9/1/9/6/1/2/9/_/受検機会の拡大.pdf


質問62「教採の1次試験を前倒しする理由について」

Q.教採1次試験を学部3年生に前倒しする自治体が出てきたそうですが、
今までのように4年生で受けても不利になりませんか?


A.   今まで同様に4年生の6-7月で1次試験、8月に2次試験(面接や模擬授業)
を受けても不利にはなりません。3年生の前期に受検した場合、
4年生でも1次試験を受けられるので2回チャンスがあるという
ことですが、2次試験(面接等)を4年次に受けることは変わりません。

ただ、北教大をはじめ教員養成課程の大学では3年生の前期・
後期に小学校や中学校の教科教育法や指導法の授業があり、
3年生の6月に受検する場合は大学で行われる多くの関連授業を
十分に受けないまま、自力で過去問を解く等の対策をしなくて
はいけません。難易度が低くなるかどうかも全く分かりませんし、
試験の性質から考えても同程度の水準が求められるでしょう。

教採の予備校は前倒しに対応してくれると思いますが、
北教大札幌校の学生さん達を見ていると4年生の1次試験で
落ちてしまう人は、ほとんどいません。
東京都をはじめ教員不足が深刻な自治体ほど、1次試験を前倒し
する傾向がみられます。
北海道教育委員会は、今期の採用試験から教職大学院を
修了見込みの人は1次試験を免除する措置を決定しています。
受検する自治体の教育委員会の情報は、ホームページで早めに
チェックすると良いでしょう。

追加情報:文科省は全国の教育委員会に教員採用試験を6月に実施する方向で
調整するようにと発表しました。今年度の北海道・札幌市は6月中旬に実施
しますので、北海道内の採用試験の日程は来年度も変わらず影響は少ないと
思います。

北海道教育委員会.pdf

質問61「中高の免許科目はいつまでに決めれば良いですか?」

Q61. 中高の免許科目はいつまでに決めれば良いのですか?
  入学までに決まっていなくても大丈夫か心配です。

A. 北教大札幌校の特別支援専攻では、必修の小学校と特別支援学校の免許の他に、
選択で中高の教員免許を副免許として取得することが可能です。
入学後すぐに決まっていなくても、1年生前期は必修科目や教養科目で
時間割が埋まってしまうため、問題ありません。
1年生は先輩や同期の様子を見て、2年生の前期から関連科目を
取り始める人も多いです。
中高の免許は、国語・英語・数学・社会・家庭科を選ぶ人が多く、
保健体育を選択する人もいます。

もし理科・音楽・美術・技術の免許を希望する場合には、
それぞれの専攻・専修に入学して、特別支援学校の免許は
副免許として取るようにしましょう。
実験(理科)や実技(音楽・美術・技術)の授業は人数制限があり、
特別支援の専攻生や他専攻生が受けられない場合が多いのでご注意ください。

札教特支スペシャル2022 【Q48~Q60まで一括回答!】

Q&Aスペシャル2022

2022年札教オープンキャンパスで頂いた質問へ簡潔にお答えします!

 

Q48.特別支援教育専攻は、どんな生徒に来てほしいか。

A. 特別支援教育を必要としている児童生徒に関心のある生徒、自分なりに特別支援教育を学びたい理由がある人を期待します。また、特別支援教育は一つのマニュアルや正解が決まっているわけではないので、試行錯誤や失敗から学べる人が向いています。

 

Q49. 勉強とバイトの両立は難しいですか?

A.週に1-3回、それぞれの時間割や通学の状況を考慮して両立している人が多いです。

教育実習の期間だけはバイト禁止になるので、職場から理解を得ないと難しい部分はあります。

 

Q50.部活やサークルの活動と大学の勉強の両立は難しいですか?

A.両立は可能と答える学生さんたちが多数です。月1や週1のサークルから、毎週1回、複数回の部活まで様々な活動形態があります。1年生のはじめのうちは時間割を決めてから、自分に合った学生生活のスタイルをつくっていくと良いと思います。2年生の先輩が4月の最初に相談に乗ってくれます!

 

Q51.特支専攻で新入生研修は実施しますか?また、特支専攻しかやらない行事はありますか?

A. 入学後の12か月以内に、大学内で新入生研修を実施しています。担任と1年生で相談して内容を相談して企画しています。特支専攻の行事は、5月末の卒論発表会、10月末の卒論中間発表会、2月上旬の卒論発表会があります。その他に、秋の大学祭は特支の1年生が協力してお店を出します。

 

Q52.水泳は習った方が良いですか?

A.大学で水泳の必修授業はありません。小学校の教員採用試験を受ける場合、どのような泳法でも構わないので25メートル、足をつかずに泳げることが求められます。大学に入ってから市民プールに友達と通って練習して泳げるようになった人もいました。

 

Q53.特別支援教育専攻で英語(の免許)をとって、1年間、留学もして5年で卒業しようと思っているのですが、これはけっこうハードルが高いですか?また、特別支援を学べるような福祉に力を入れている留学先の国はありますか?

A 英語を勉強することが好きで、高校のうちに力を入れてとりくんでおけば5年で卒業は可能です。交換留学は北教大で姉妹提携をしている大学から選び、英語の能力で希望が決まります。オーストラリア、カナダ、アメリカ、イギリスは、英語圏で日本とは異なる障害者福祉や障がいに応じた特別な教育、インクルーシブ教育が充実しています。

大学によって求める英語能力のレベルが異なりますので、ヒアリングや英作文はしっかり勉強しておくと良いでしょう。

Q54.共通テストに向けてアドバイスはありますか?

A.教科書の内容や過去問を中心に、各教科で安定的に点数が取れるようにしたいですね。苦手科目のなかでも点数が取れていない分野(とくに前半の問題)を早めに取り組み、得意な科目はどんどん進めて得点源にしていってください。解説を読んでも分からなければ高校や塾の先生に遠慮なく質問しましょう!

 

Q55.取得免許の様子を知りたいです。小学校1種と中学の数学もとりたいのですが、可能ですか?

A.特別支援専攻は、小学校2種と特別支援学校1種が必修になっていますが、小学校は少し単位を足せば1種が取れるので、ほとんどの人が小学校1種をとっています。
自由選択の副免では国語、英語、社会、家庭科、数学、保健体育の人がいます。

 音楽・理科・美術・技術は必修や演習が重なって4年間で卒業することができませんので、そちらの専攻・分野に入学して、副免として特別支援をとることをお勧めします。

数学は講義の期末試験に通れば、単位を積み重ねて中学校・高校の免許をとることが可能で、専攻内では毎年数名はいます。

 

Q56.小学校免許と特別支援学校免許のみ取った場合の就職先について、どのくらい中学・高校免許も取った方と差がつくのか。

A.札幌市の教員採用試験では小学校を受検する際に英語・数学・情報の中学校以上の免許があると加点があります(英語は小学英語でも加点あり)。教科教育で1つ詳しい専門性をもっていると、障がいのある子どもを教える際や通常の学級の授業づくりでも役立つことが多くあります。どのくらい差がつくかどうかは、自治体によっても差がありますが、将来の勤務校でも選択肢が広がります。

 

Q57.大学に入る前に学んだほうが良いことは何ですか?

A.共通テストや二次試験の各教科の勉強は、大学の教員免許関係の授業で学ぶ際にも役立ちます。英語のヒアリングは、直前に伸びにくいので継続的に対策することをお勧めします。また、授業のレポートや課題、教育実習では長めの文章を書く機会が増えます。いろいろな分野の本や新聞記事を読んでおきましょう。小説だけでなく、論説文や新書など、専門家がやさしく解説してくれた本の中で興味を持てる内容を探して読むと楽しく続けられます。また自分とは違う考え方や感じ方をする人の話を積極的に聞き、思考の柔軟性を身に着けるように意識してみて下さい。

 

Q58.推薦入試についてアドバイスお願いします!

A.大学から公開されている内容と、自分の推薦書をもとに、周りの先生や大人、友達に練習相手になってもらいましょう。1人の先生だけでなく、できるだけ多くの人と面接練習することで、話す内容が整理されてきます。面接練習の動画をとって見直し、緊張した時にも落ち着いて話せるように、自分の癖も見つけておくと改善します。これは教員採用試験の面接練習でも4年生に同じことを伝えています。
 

Q59.恋愛の出会いはありますか?

A.あります!大学の演習授業、ボランティア先、バイト、サークルなど、大学生活では、様々な人との出会いの機会が多いです。あとは自分次第です。

 

Q60.大学生活で楽しいと思うことはなんですか?

A. 空き時間に友人と話しているとき、サークルのイベントがうまくいった時、臨床活動で子どもが嬉しそうに過ごしているとき、教育実習が無事に終わった時の達成感です!

 
ご質問ありがとうございました。
海外と日本のインクルーシブ教育の違いについての質問もありましたが、これは1年生必修の特別支援教育基礎論の授業で扱いますのでお楽しみに。
他にも気になることがありましたら、専攻ツイッター「さっきょうとくし」の質問箱までお願いします!

質問47「院内学級の先生になるには、どうすればよいのですか?」

Q.院内学級の教師になるには、どうすればよいのですか?

A. 北教大札幌校では、知的障害・肢体不自由・病弱の
3つの障害種に対応した特別支援学校の免許を取得することが可能です。
このうち「病弱」が院内学級の担当教員の専門性に対応しています。

小児科病棟などに設置されている院内学級の先生には、
大きく2つの種類があります。
一つ目は、北大病院や旭川医大にある院内学級のように、
近くの小中学校の分校として設置される場合です。
小学校または中学校の特別支援の枠で採用試験に合格すると、
配属される可能性があります。

二つ目は、特別支援学校の分校・分教室として小児科病棟がある
病院内に設置される院内学級です。
例えば、愛知県の大府特別支援学校は三つの病院の院内学級で
教育活動を行なっています。

なお小児科病棟に入院中の子どもに、特別支援学校の教師が
訪問して教育活動を行う訪問教育も行われています。
例えば、札幌養護学校は三つの病院で訪問教育が行われています。

 

医療の高度化に伴い、入院期間が短くなる傾向にありますが、
入院中も公教育を保障するためには院内学級・訪問教育は
重要な役割を果たしています。

なお自治体によって院内学級の設置の形態は異なっています。
採用試験を受ける自治体の院内学級の設置状況について、
教員委員会等のHP等で確認してみましょう。

関連情報:

札幌市立幌北小学校・北辰中学校ひまわり分http://www.himawari-ej.sapporo-c.ed.jp

愛知県立大府特別支援学校の院内学級https://obu-sh.aichi-c.ed.jp/2.kyouikukatsudou/shisetsunaikyouiku/shisetunaikyouiku.html

北海道札幌養護学校訪問教育部の主な訪問先病院 http://www.sapporoyougo.hokkaido-c.ed.jp/?page_id=337


質問46「今の学部生が特支の専攻に入ろうと思った理由は何ですか?」

札幌校の特別支援教育専攻の学生さんたちは、様々な理由で入学を決めているようです。

・オーキャンで特別支援専攻の動画を見て、子どもが遊んだり個別指導のための施設が充実していた
・高校生の時のボランティア先に障害のある人がいて、大学で深く学びたいと思った
・受験の時は第2希望だったが、入ってみたら今でにない学びや気づきがあった
・特別支援学校・特別支援学級の教師の仕事に興味があったから
・なんとなく第3希望くらいで受けて、入ってみたら楽しかった
など・・・

1学年25人の同期生は、現役生だけでなく1浪の人や2浪の人も関係なく交流し、4回の実習✴︎の苦労や必修授業を一緒に取り組む中で絆を深めています。サークル活動では学年や専攻・分野を超えて、卒業後も繋がっていけるような仲間ができると思います。

✴︎基礎実習(1年生)、ふじのめ学級実習(2年生)、小学校実習(3年生)、特別支援学校実習(3年生)

札幌校特支への受験に関する質問その45

Q. 専攻生の皆さんは、どんなバイトをしていますか?  
         大学の勉強との両立はできますか?
A.もともと教師になりたい人が多いので、子どもに関わる家庭教師や塾の講師、児童デイサービス、学童保育、児童館などでアルバイトをしている人が多くいます。一方で、スーパー、コンビニ、いろいろな店舗などの小売業、レストランや喫茶店などの飲食業、大学の図書館で働く人もいます。
教育系と別のバイトを掛け持ちしている人も珍しくありません。

授業期間(4-7月と10-2月)は少なめにアルバイトのシフトを入れて、授業が終わると増やすなど、工夫している人もいます。
将来、教師になりたい人は、教育系だけでなく学生時代に「先生」と呼ばれない仕事を経験することも社会を知る良い機会になります。


在学生に聞いたところ、バイトをしていない人もいますが、
学外で働く経験と大学の授業や課題、両立することは可能との答えも多かったです。

札幌校特支への受験に関する質問その44

Q.高校生のうちに勉強しておくと良いことはありますか?

A.入学してからのことを考えると、文章を書く力をつけること、障害のある人が書いた本や発信されたものに触れておくこと、何か1つでも好き(得意な)教科を持っておくと良いでしょう。

入学してから、感想やレポートを書いたり、実習でも日誌を書くことになるため、自分の考えを書く力が必要になります。高校生のうちから文章を書くこと、自分の考えを短くても良いのでまとめる機会を意識してみてください。

障害のある人や子どもに関わる本、本人や家族が書いた本、ブログ、YouTubeなどを見ておくと、大学で学校ボランティアや実習に行く際に、役立つこともあると思います。何より自分とは全く違った立場の人が書いたものを知ることで視野が広がります。

特別支援専攻では、副免許として中高の教科免許を取る場合に、自分の好きな教科について高校のうちから深く勉強しておくと、大学の授業が楽しくなります。最近は家庭科や英語、数学を選ぶ人も珍しくありません。
小学校でも高学年で教科担任制を取り入れる自治体が出てきていますので、幅広く学びながら特定の科目について専門的に学ぶことも検討してみてください。

札幌校特支への受験に関する質問その43(話題が深まるグループ討論)

Q. グループ・ディスカッションのときに意見交換がすぐ行き詰まってしまい、有意義な話し合いにすることが難しいと感じています。
議論を続けたり、深めるには何が必要なのでしょうか。

 

A. ここ数年は主体的・対話的な学習が授業に積極的に取り入れられ、大学でもグループで意見交換する機会が増えてきました。

大学教員の立場から学生同士の議論を見ていると、「もう話題が出てきません」「行き詰りました」と言っている場合には、学生としての自分たちの立場からしか課題やテーマを考えていないことが多いようです。
言い換えると、今の自分たちが20歳前後の特定の年代であり、学生や高校生という視点からしか問題を捉えることができていないのです。

どのようなテーマであっても、高齢者や子ども、障害を抱えた人々、多様な家族構成による差異(シングル子育て、多世代同居の子育て)、都市部と地方(へき地)、北日本と西日本、日本と新興国や欧米など、自分とは違った立場や環境の人々の視点から見たら、どのような問題や疑問が出てくるだろうか?と議論を広げることを意識してみて下さい。


普段の何気ないアニメ番組、ニュースや街の光景、地域の人々の様子、自然の変化や伝統行事など、特別支援教育の観点からは全てが教材・題材にできる可能性を秘めています。スマホの画面だけでなく、自分の地域が日本や世界と比較して、どのような特徴を持っているのか、アンテナを張っていると、大学に入学してからの学びが充実したものになるはずです。

札幌校特支への受験に関する質問その42(特徴と支援の調べ方例)

Q.最近、自閉症や発達障害の人が増えていると聞きました。

特徴などをネットで調べるとしたら、どこを見れば良いか、お勧めがあったら教えてください。

A.自閉症を含めて障害のある人の特徴は、同じ障害の診断名であっても、その人の年齢や生活環境、性格や趣味などによって異なっており、大きな個人差があります。

それでも障害別の本、当事者の会などで勉強すると、おおよその特徴を知ることができ、それぞれの障害が持っている特性や対応方法の選択肢、症状の範囲などは参考になると思います。個別の本を紹介することは難しいのですが、専門家の分かりやすい解説が載っているホームページを紹介します。
また障害者が使いやすい環境やツールを検索する際には、障害名と「合理的配慮」や「アクセシビリティ」という言葉と一緒に探してみると、「バリアフリー」で探すよりも新しい情報が見つかりやすいと思います。

国立障害者リハビリテーションセンターの発達障害・支援センター
日本自閉症協会 
マイクロソフト社の学習支援ツール情報

札幌校特支への受験に関する質問その41 (障害は個性なのか)

Q.「障害は個性である」という意見について、少し違和感があるのですが、うまく説明できません。どう考えれば良いのでしょうか。

A. 障害のある人にも個性があります。同じ診断名であっても、性格や好み、得意・不得意な事は、一人ひとり異なっています。
障害は何らかの特別な支援や対応を必要としている状態ですので、障害=個性とはなりません。
障害に対する支援や配慮が適切に行われているとき、その人の個性が輝きます。
例えば聴覚障害のある子どもが手話を覚え、周りの子どもや先生が手話を使えたら、その子どもの個性が発揮される環境が整います。
障害について専門的に学ぶことは基礎的な理解につながりますが、目の前にいる子どもは個性があり、困難・苦手とすることや発達の状態には個人差があります。
障害のある子ども全体を理解するという意味では、障害も個性も大事な要素だと思います。

札幌校特支への受験に関する質問その40(教育実習について)

Q.大学で特支援学校の教に必要な位を取っても実習ができなないまま卒したら、もう特支の免許は取れないのですか?

A. もし教育実習ができないまま卒業した場合、大学で特別支援学校の免許に必要な科目を履修してあれば、学校に3年間勤務して後から実習の単位として申請することが可能になります。この場合は、基礎免許として幼小中高のいずれかの教員免許を取得していることが前提になります。例えば北海道教育委員会のように、勤務先の学校を管理する自治体に申請することになります。

 例えば、北海道では「必要な免許状取得後に、特別支援学校、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校又は幼保連携型認定こども園の教員として勤務した期間(養護教諭は含まれない)。」3年間の勤務経験を実習単位として認めています。

この場合は2種免許状になるため、その後に特別支援学校の教員として免許状の領域(①知的障害・肢体不自由・病弱、②聴覚障害、③視覚障害)に対応する学校で3年間の勤務をすれば、2種から1種免許状の申請をすることができるようになります。

他の自治体の教育委員会でも3年間の学校勤務を実習単位に振り替えるという規定を設けている所が多いようです。
詳しくは、ご自身が働く自治体の教育委員会HP等でご確認下さい。
 
「教員の経験により特別支援学校教諭2種免許状を取得する方法」(北海道)

http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/ksi/menkyo/t87-88.pdf

 
「単位の修得例」~特別支援学校教諭1種免許状~ 」(北海道)

http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/ksi/menkyo/tebiki89-90a.pdf

札幌校特支への受験に関する質問その39

Q.特別支援学校の教員免許の取得について、北教大各キャンパス間の違いがよく分かりません。


A.20201月現在、北海道教育大学の札幌・釧路・旭川・函館校の4つのキャンパスで特別支援学校の教員免許を取得できるコースがあります。
より詳しく言うと、特別支援学校の教員免許は、視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由・病弱の4領域がありますが、視覚障害と聴覚障害については本学では対応していません。

札幌校と釧路校では、知的障害者・肢体不自由者・病弱者に関する教育領域の免許、旭川・函館校では知的障害者に関する教育領域の免許を取得することが可能になっています。

北海道内の特別支援学校に通う子どもの8割前後は知的障害を伴っていますので、知的障害は特別支援教育で最も対象が多い障害種であると言えます。また知的障害の免許を取得する課程で自閉症スペクトラムについても学びます。

最近は通信教育という形で免許の認定講習を実施している大学もあり、後から視覚障害や聴覚障害の領域を追加することができます。

 北教大各キャンパスで取得可能な教員免許については、以下のページからご覧ください。

 

○札幌校で取得可能な教員免許一覧

https://www.hokkyodai.ac.jp/faculty/intro/organization-license/

 

○釧路校で取得可能な教員免許一覧

https://www.hokkyodai.ac.jp/kus/faculty/curriculum/license.html

 

○旭川校で取得可能な教員免許一覧

https://www.hokkyodai.ac.jp/asa/faculty/license.html

 

○函館校で取得可能な教員免許一覧

https://www.hokkyodai.ac.jp/hak/faculty/license/about.html

札幌校特支への受験に関する質問その38

Q. 専攻生の出身高校はどうなっていますか?札幌以外からも来ているか知りたいです。

A. 専攻生は1年生から4年生まで100名余ほどいますが、最も多いのは札幌市内の自宅から通っている人です。札幌以外の出身地では、小樽市、函館市、苫小牧市、北見市、釧路市、長沼町、留萌市、登別市などから来ています。また北海道外では、青森県や大分県から来ています。

 

 2019年度現在の学部生は、多い順に以下のような高校から来ています。


5人以上>

札幌東高校、札幌藻岩高校、札幌開成高校、札幌手稲高校

<3-4人>

札幌第一高校、札幌西高校、札幌啓成高校、
札幌旭丘高校、釧路潮陵高校、小樽潮陵高校、
北見北斗高校

<1-2人>

札幌国際情報高校、札幌清田高校、札幌月寒高校、
札幌光星高校、札幌北高校、札幌新川高校、
札幌北陵高校、石狩南高校、留萌高校、北広島高校、
苫小牧東高校、旭川北高校、旭川実業高校、
富良野高校、筑波大学附属聴覚特別支援学校高等部、
遺愛女子高校、青森県立八戸高校

 

※学部生70名ほどが回答したアンケートをもとにしているため、全在学生の出身校すべてを網羅しているわけではありません。

札幌校特支への受験に関する質問その37

Q.特別支援教育専攻では、中学校と高校の免許も取れるのですか?
どの教科にするか、いつ頃までに決めれば良いですか。

A. 特支専攻では小学校が必修になっていますが、中学校と高校は希望する学生さんが選んで教員免許を取得するための授業を履修しています。
 中学校・高校の免許は教科別になっており、多くの学生さんは1年生の前期または後期から関連する授業を受け始めています。学年によって教科のばらつきはありますが、英語、国語、社会、家庭科、数学、体育などを選ぶ人が多いようです。高校の方が大学の授業も難易度が高くなるため、途中で中学校の免許までに変更するケースもあるようです。

家庭科は少し意外かもしれませんが、特別支援では調理や被服などを取り入れた生活単元学習も盛んに行われていますので、教育実習や教職に就いてから実践で多く活用されています。合格が決まってから4月が始まるまでに2つくらいに候補を絞っておき、入学ガイダンスや先輩達に履修の相談をする中で1つに決めて行けば良いでしょう。

理科または技術、音楽、美術で中高の教員免許を希望する人は、実験や演習・実技を伴う授業が多いことから他専攻に対して厳しい人数制限があります。これらの科目を希望する人は受験の時点で対応する専攻へ入学し、そのうえで特別支援学校の免許を副免として履修することで特別支援学校(1種又は2種)をとるという方法もあります。
これらの場合でも小学校の免許を取得することが可能です。実際に札幌校では副免許として特別支援学校の免許を取得する特支専攻以外の学生さんも毎年約30~40名ほどいます。

札幌校特支への受験に関する質問その36

Q.今の在学生が札教の特支専攻を受験しようと決めたのは、いつ頃が多いのですか?
A.20195末に実施した在学生向けのアンケートの結果を紹介します。
特別支援専攻の学部生約100名のうち53人が回答してくれました。
1位:高校3年生の時29人(内訳:春夏12人・秋冬17人)

2位:浪人生の頃10

3位:高校1年生の時8名(内訳:春夏2人・秋冬6人)

4位:高校2年生の時6人(内訳:春夏1人・秋冬5人)


最も多かったのは高校3年生の時でした。みなさんぎりぎりまで迷っていたようですね。
そして第2位は、現役の時には別の大学を志望し、浪人生で決めた人です。
オープンキャンパスに来て特別支援教育の臨床スペースや学生さんと会ってから決めた人も多くいます。今年は8月3日(土)に行いますので、ぜひご参加ください!

札幌校特支への受験に関する質問その35

Q.札幌以外の地方から来ている人はいますか?高校と違って授業の選択が増えると思うので、単位の取り方なども気になります。

 

A.札幌以外から来ている学生さん達は道内や本州など、様々です。ずっと札幌で過ごしてきた人こそ、知らない土地から来た人と交流したいと思いっていたりします。
1年生の前期から専攻別の授業や別の専攻との合同授業など、特別支援専攻の同期で受ける授業が毎週ありますので、知り合いがいなくても、すぐに仲間ができるでしょう。

また、専攻別の履修ガイダンスでは、教員が説明した後に先輩達が教室に来て、授業の取り方のコツや教員免許の中学校・高校の教科選択などについて丁寧に教えてくれます。

札幌キャンパスでは、学生たちの伝統として「後輩(特に1年生)の面倒を見る」ことが受け継がれており、他の専攻でも先輩たちが相談に乗ってくれます。

昨年に入学した頃には左も分からなかった学生さん達が、2年生になって後輩たちをサポートしている姿を見ると、大学1年間の成長はすごい!と実感します。

 

札幌校特支への受験に関する質問その34

Q.3年生から始まるゼミ(研究室)はどうやって決まるのですか?

A. 3年生になる直前の3月に、2年生による各人の希望によって振り分けられます。

2年生の後期が終わってすぐの2月前半に、特別支援教育の6人の先生達による「ゼミオリエンテーション」(ゼミ説明会)が行われます。
この時に、先輩の3年生が説明に来てくれる研究室もあり、質問等も含めて相談に乗っています。

2年生の後半に教員2名(千賀・池田)による講読演習という12-13名に分かれた演習授業があります。2年生必修の講読演習では様々な分野の研究論文を読み、専攻の先生達がどのような研究分野に強いのか、理解を進めて行きます。

また大学図書館HP内のCiNii Articles という論文検索では、著者名を入れれば、その先生がどのような論文を書いているのか知る事ができます。
https://s-opac.sap.hokkyodai.ac.jp/library/

卒業論文やゼミでは、特別支援のなかでも自分の問題意識や関心のある事柄が何なのか、さらに深く学びたい障害や支援の内容を見極めた上でゼミの希望用紙(第2希望まで)を出します。

学部4年生による卒論デザイン発表会(5月末)、中間発表(10月末)、卒論審査会(2月上旬)に参加しながら、研究室による特色を知る機会もあります。

札幌校特支への受験に関する質問その33

Q. 受験勉強が大変な時のストレス発散や気分転換がうまく出来ません。アドバイスをお願いします。

A.長時間の勉強は、同じ姿勢が続いて血流が悪くなったり、目が疲れたりすると思います。まずは、机から離れて出来ることを考えてみましょう。
歩いてコンビニへ飲み物を買い行ったり、好きな音楽を(大きすぎない音で)聴きながら近所を歩いてみたり、体を動かすことで体全身の血流が良くなるだけでなく、脳にもしっかりと酸素が届きます。できれば20分ほど軽く汗をかくくらいの運動、散歩、雪かき、犬の散歩、家の手伝いを大きな動作でやるなどすると頭がすっきりして気分が良くなります。

みなさんが好きな動画の視聴やSNSは、勉強と同じ目の疲れが取れませんので、15分だけと決めてタイマーをセットし、立ったまま(勉強とは違う姿勢)で楽しんでみましょう。

歌が好きなら、歌の動画を見ながら大きな声で歌うことも、ストレス発散になります。

モチベーションが上がらない時には、志望校に入学後に、どのような事をしたいのか、大学HPやパンフレットなどを見ながら具体的にイメージします。○○のサークルに入る、○○バイトをする、○○の資格を取って仕事に就くなど、具体的にやってみたいことを書いて見えるところに貼っておけば、今やっている勉強が何につながっていくのか、思い出すことができます。

慢性的なストレスをためていると、風邪を引きやすくなります。
うまく気分転換をしながら、受験勉強を乗り切りたいですね。

札幌校特支への受験に関する質問その32

Q.今の学部生は、どうして特別支援教育専攻に進学したのか、理由等を聞いてみたいです。

A. 特別支援教育専攻の2年生9名に実際に聞いてみました。
第一希望で入った人が4人、第二希望だった人が5人でした。

Jさん:オーキャンで他の専攻の模擬授業も受けてみたけど、内容が難しかったです。特別支援に行ってみたら、模擬授業の内容もためになったし、実際に学生さんが来て雰囲気が良かったことも決め手の一つになりました。また、親が学校の教員をしていて、教師になるなら札教大がいいよと言われていたことも大きいです。

KさんとLさん:他の専攻が第一希望で、第二希望の特支に来ました。入学したら小学校の他に中学校(高校)の免許も理科以外なら選べるし、先輩もやさしくて、これで良かったと思っています。(他の専攻に行けば良かったと思いますか?)いいや、他だっただポツンと過ごしていたと思います。

Mさん:自分も特支は第二希望でした。小学校と特別支援学校の実習、特別支援学級の実習があるけど、教師になりたいので、これで良かったです。

Pさん:いろいろ迷っていた時に、親戚で教師をしている人から特別支援教育はこれから大切と助言されて、興味を持つようになりました。



・・・・2年生の話を聞いてみて、いつもお昼休みに集まってご飯を食べていたり、空き時間に一緒に勉強したり、かなり同級生や先輩後輩の交流が盛んな専攻だと改めて思いました(Senga)。お昼休みのインタビューへのご協力、ありがとうございました。

札幌校特支への受験に関する質問その31

 Q.障害のある子どもとふれあう経験をしたり、現状を知るために何かしたいと考えています。大学ではどんな機会がありますか?

A. 特別支援教育専攻では、障害のあるお子さんが大学の臨床スペースに通って来ますので、学部1−2年生から個別・集団臨床という演習授業を選択すれば、教育実習が本格的に始まる前から子どもや保護者とふれあう経験を積む事も可能です。

北教大札幌校では、1年生に基礎実習があり、小学校と附属小学校、小中学校の特別支援学級、さらに秋にも附属小学校の授業参観と校内見学の機会があります。またサークルでは、地域の子ども達と放課後や長期休みに遊ぶ活動を行っているところもあります。

「フィールド」の単位として公立学校(小学校、中学校、高校、定時制・単位制高校、特別支援学校)にボランティアに行く機会もあり、実際の教育現場にかかわりながら、大学で学ぶことになります。

大学には、各校から「こんなボランティアに来てほしい」と学生さん宛に募集のお知らせが貼り出され、そこから自分の通いやすさや時間割との兼ね合いを考えて選んでいます。

身近にいる障害のある人、高齢者、学校で困難のある人の立場になって考えてみたり、その人に直接関わって様々な視点から物事をとらえること、新聞を読む際にも当事者の気持ちを想像して読むと、柔軟な力がくつと思います。

札幌校特支への受験に関する質問その30

Q.幼稚園や保育園の特別支援教育に興味があります。幼稚園教諭と保育士の資格を取ることは出来ますか?


A.札幌校では希望すれば幼稚園の教員免許を取ることが可能です。四年時の9月に札幌市内の幼稚園で3週間の教育実習があります。


保育園の資格は、大学の単位は対応していませんので、自分で勉強することになります。過去には自主的な試験勉強をしていた四年生が3名ほど保育士の国家試験を受けていました。それぞれ幼稚園と学童保育、特別支援学校の仕事に就きました。


3年前に保育士試験に合格した学生さんの話では、大学の授業でも幼児教育や乳幼児の発達心理、運動発達の勉強をしていたので、保育士資格の参考書や問題集を理解しやすかったそうです。


ただ、卒業して保育園に勤めることが第一希望であれば、保育士の養成課程のある専門学校や大学へ進学した方が保育の専門的な勉強ができると思います。

札幌校特支への受験に関する質問その29

Q. 先輩方が札幌特支に決めた理由は何ですか?

A. 最も多いのは、特別支援の教師になるために少人数で充実した環境下で学べるという理由です。とくにトランポリンや様々な活動が可能なミニ体育館は、本州の大学や運動療法の専門家が視察に訪れるほど充実しています。


「札幌校に来て、特支だけの臨床スペース(ミニ体育館、プレイルーム、複数の個別指導室)や各研究室のゼミ室を見学したことが決め手になりました」(4年男子、1年女子)

「オーキャンで初めてトランポリンを飛んで、ここしかない!と思いました」(1年男子)

「ほくとくネットで調べて、充実した環境やアットホームな雰囲気が伝わってきたので、オーキャンには行かず受験を決めました」(1年女子)

ほかにも、「大学の先生と学生との距離が近いことも学びやすい環境だと思いました」という声も聞きました。

札幌校特支への受験に関する質問その28

Q. 特別支援教育専攻の学生さん達は、どんなサークルに入っているのですか?

A. 学年によって、ばらつきはありますが、「手話」「よさこい」「「女子ラクロス」「ダンス」「軽音楽」「アダプテット・スポーツ」「吹奏楽」「混成合唱団」「サッカー」、子どもと遊ぶサークルなど、人によっては2つのサークルで活動するなど、様々です。

特別支援教育は単位が多いのですが、メリハリのある大学生活を楽しんでいるようです。
札幌校のキャンパスガイドの最後の方にも一覧が載っているので参考にしてみて下さい。(2019年度版では32-33ページ)
札幌校のホームページの学生生活→課外活動のページにもサークル一覧が乗っています http://www.hokkyodai.ac.jp/sap/student/circle.html

オープンキャンパスや大学祭で来校した際には、講義棟2階と1階にあるサークル用の掲示板をご覧になると、雰囲気が少し伝わってくると思います。
またサークルによっては、部員を勧誘するために様々な情報発信をしているようです。

札幌校特支への受験に関する質問その27

Q.将来、特別支援の先生になりたいと思っています。高校生のうちに受験勉強以外でやっておくべき事は何かありますか?


A.  特別支援教育の先生になるための専門的な勉強は大学に入学してから始まりますが、高校生のうちに大事にしてほしいことは2つあります。

1つめは、自分が好きな教科で学ぶ楽しさ、ワクワクする経験をすることです。国語、英語、数学、社会、理科、図画工作、家庭科、体育など、教科は何でも構いません。特別支援教育の対象になる子ども達は、障害に起因する学びにくさや、失敗経験からくる苦手意識を持っていることが多くあります。そんな子ども達に学ぶ楽しさを伝える先生の存在はとても大切です。好きな教科のさらに知りたい部分を深堀りして調べたり、関連する本を読んでみる。また学校で自分が得意な教科を他の人に教えてみたり、分からないと言っている友達に助言してみるなど、自分とは異なる理解の仕方をする人を少しサポートしてみるのも良い経験になるでしょう。

 

 2つめは、周りの人に対して自分で壁を作らず、偏見や先入観なく人を見る目を育てることです。様々なタイプの人と話したり、一緒に活動できるような柔軟な感覚を磨くことです。これには、障害のある人だけでなく、外国人や異なる言語や文化をもって暮らす人、性的マイノリティ(LGBT等)、自分とは年齢が異なる人も含まれます。人間の多様性を頭で理解するだけでなく、自分の身の回りにいる多様な人々を理解し、一緒に生きていく感覚は、特別支援の先生になるために重要な要素です

特別支援教育の対象になる子どもや保護者は、個性的な人、ユニークな人がたくさんいます。人がもつ個性を「変だ」と距離を置くのではなく、「面白い人だな」「個性があって素敵だな」と思えるかどうか。障害のある人が書いた自伝や本を読むことも勉強になるでしょう。

札幌校特支への受験に関する質問その26

Q.大学院へ進学する人はどれくらいいますか?

A.学部の4年間の最後に卒業論文を書いて、まだ勉強したいと思う人は、大学院を受けます。札幌校の特別支援教育専攻では、専攻生の2526人中23名、全体の約10%くらいが大学院への進学を選択しています。
最も多いのは北海道教育大学ですが、過去には他の国立大学(筑波大学、千葉大学、横浜国立大学等)に進学した卒業生もいました。札幌校では2018年現在、9月と2月に大学院入試を行っています。

 

札幌市の教員採用試験に合格すると、大学院の修士課程にあたる最大2年間は待ってくれる制度があります。この制度を活用して、教採合格後に大学院へ進む場合や大学院の1年目に教採にチャレンジして合格後、1年間は待ってもらって教職に就くケース、大学院の2年目に教採試験や就職試験を受けた場合は、3月の修了後に就職します。
学部で取得した特別支援学校1種の教員免許は、大学院を出ると専修免許という専門性が高い免許になります。

 

特別支援教育専攻の卒業論文は、しっかりと研究の基礎に取り組みますので、大学院へ進みたい人にとっても学ぶことが多いと思います。

札幌校特支への受験に関する質問その25

Q. 中学校か高校の先生になって、特別支援をやってみたいです。その場合でも小学校の免許は取らなければなりませんか?

A.北教大札幌校の特別支援教育専攻では、小学校2種と特別支援学校1種の教員免許が必修のため、卒業するためには取る必要があります。
(免許領域は知的障害、肢体不自由、病弱)

多くの特別支援学校(養護学校等)は、小学部・中学部・高等部が設定されていて、教育実習でどの部に配属されるかは、実習校が決める事になります。

将来、中学校か高校の先生になるとしても、6歳から12歳の小学校の段階を勉強し、実際に実習を通して接してみると、中学生・高校生を見る目も変わってきます。
例えば、中学生を前にして「今は声変わりもして少し背伸びをしているけど、数年前は小学生だったんだな」と分かり、小学校の担任の先生からの引き継ぎ資料を読んだ時にも、具体的なイメージを伴って理解できるでしょう。

また、中学生や高校生であっても、学習の遅れが生じていて、小学校の教科学習が必要になる場面が必ず出て来ます。
その時に、特定の教科免許しか持っていない先生では指導が難しくても、小学校の全教科を教えられる先生がいれば、より効果的な教育ができるというメリットもあります。













札幌校特支への受験に関する質問その24

Q. 札幌の特支4年生に、実際の大学生活などの話を聞いてみたいと思いました。

A. 卒業論文を提出した4年生に、1年生からの4年間を振り返って話を聞いてみました。下の写真の左からBさん、Aさん、Cさんの4年生(女子)3名です。

<プロフィール>

Aさん:岩見沢東高校を卒業後に現役で入学。

4年間で取得見込みの教員免許は、特別支援学校1種、小学校1種、中学校1種(英語)、高校1種(英語)。その他、日本語教員養成科目単位修得証明書を取得。3-4年生の1年間には韓国の大学に交換留学した。サークルは、minapa(国際交流サークルで留学生をサポートする)で活動。大学卒業後は、関東の国立大学の大学院へ進学予定。

 

Bさん:札幌第一高校を卒業後、1浪して入学。

教員免許は、特別支援学校1種、小学校1種、中学校1種(英語)、高校1種(英語)、図書館司書。サークルには入らず、ボランティア活動や大学の臨床活動に力を入れた。趣味は海外ドラマや映画の鑑賞。大学卒業後は、札幌市小学校の教員(特別支援)(教員採用試験に合格)。

 

Cさん:札幌東高校を卒業後、1浪して入学。

教員免許は、特別支援学校1種、小学校1種、中学校1種(数学)、高校1種(数学)。大学では、よさこいサークルで活動し、児童養護施設の学習支援ボランティアに参加。趣味は古着屋めぐり。大学卒業後は、北海道の特別支援学校(高等部)の教員(教員採用試験に合格)

 

<1年生の思い出>

Bさん: 浪人で不安だったけど(特支の同期に)6人もいた!入学後の講堂の説明会で隣の席の子が浪人だった。それで仲良くなったんだよね。

Cさん:しかも2浪も1人いたから、上には上がいると思って元気がでた。

 

Aさん:1年生の時はアルバイトをたくさんやっていました。塾の講師を週に4回も入れていて、友達と遊ぶ時間もなかった。今思うとシフトの管理がうまく出来なかった。でも夏に韓国へ行きたかったので頑張って働きました。

 

Bさん:1年生の時は、ほとんどの授業が特別支援教育専攻生で一緒だったので、修学旅行みたいに仲良かった。

 

Cさん:1年生のことはあまり覚えていないけど、一人で自転車に乗って1時間半くらいかけて銭函の海に行きました。途中でビーサンの紐が切れてしまい、裸足で帰ってきました。その時は大変だったけど、面白いネタができたなーと思いました。

 

Bさん:学園祭のクレープは専攻企画で毎年やっているけど大変だったね。

Cさん:私たちの時は、焼きリンゴカスタード、チョコバナナ、イチゴジャム、抹茶白玉あんこ味の4種類を作ったけど、すごく売れました。

 

<2年生の思い出>

Aさん:初めてのふじのめ実習(附属小学校・中学校の特別支援学級:3週間)で、みんなの本性が分かる。毎日、追い込まれていた。

Cさん:一つの指導案をみんなで作る形だったので、いろいろありました。自分が担当する研究授業の教科を決めたりした。

Bさん:参観を含めて1日中、立っていて疲れる仕事だと思いました。

Aさん:でも疲れた顔で遊んでいたら、子ども達も見えない空気を感じて楽しめていないと(担任の先生に)注意されたりした。

Cさん:初日にバインダーを持って行って、それをずっと手に持っていたら注意された。それで子どものことが見れるのかな?と注意された。1週目の観察実習では、子どもの行動の意図を読み取って書くことが難しく、時間がかかった。

Cさん:放課後に、「今日この子は何をやっていた」とか(実習生同士で)情報共有をすごくやっていた。指導案の書き方、言葉の使い方を一番教えてもらいました。教師がどう促すのかを書いたりした。

Bさん:それまでは私が受けてきた授業は受け身だったけど、(実習では子どもへの)発問を考えることを学んだ。メインの教師をサポートするST(サブティーチャー)は難しかった。MTのねらいを理解していないと、うまく動けない。今だったら、もっとうまく出来ると思う。

 

<3年生の思い出>

Aさん:あの2年生の実習(ふじのめ実習)があったから、3年生の附属小学校は普通に寝られたので大変ではなかった。高等養護学校は、授業は毎日3つもやって大変だったけど、指導案は詳しく作成しなくても良かった。でもつい、1対1の発問になっていて、全体に広げることが大変だった。実習の後は韓国へ留学する準備等をしていました。

 

Bさん:高等養護学校の実習が楽しかったので、特別支援の教員になろうと決めました。小学生には悩みは聞かれないけど、高等養護学校の生徒は年齢が近いせいか、将来のことを相談してくれた。最後の感想では、「先生の授業は難しかったけど、将来は絶対使うと思いました」と書いてくれて嬉しかった。また高等養護学校の実習担当の先生も頑張っていたらほめてくれて励みになった。

 

Cさん:難しくても(生徒が)感想を書いてくれたのは嬉しいね。特別支援の実習が楽しかったので、(教採では)道の高等部(特別支援学校)を受けようと思いました。小学校の実習では、1-2時間しか寝られない日もあったり、指導案がうまく書けなくて、予想される反応の子ども達の発言も思い浮かばずに苦労した。
(特別支援学校の)高等部の生徒が悩んでいる姿を間近に見たり、素敵な担当の先生に出会えました。その担当の先生の授業は、その子たちに意図をもって接していて、すごく練った無駄のない授業でした。いろいろ実習生の私に任せてくれて、朝の会や帰りの会もやらせてくれました。

 

<特別支援教育専攻に入って良かったこと>

Bさん:この専攻でないとやっていけなかったと思います。

Cさん:先生方がやさしい。少人数なので良い。特士的な視点があるから、話していて楽しい。

Bさん:「自閉っぽいよね」「ちょっと多動っぽいよね」とお互いに言い合って笑っているのは特別支援の特徴かもしれない。誰でも少しはあてはまる。

Aさん:いろいろな教科の免許(理科以外)がとれて、留学もできるのはすごいと思う。

Bさん:教員採用試験の面接練習では、みんなで集まって練習したね。集中して勉強したいときは個別室が空いているときに使えたし、特支はたくさん場所があって充実していた。

Cさん:副免で(他専攻に入って)特別支援の免許を取るより、教員になるにあたって特別支援教育が根本にあるのは心強い。

Aさん:(集団の)中にとけ込めない子と一緒に仲良くなれる。普段はしゃべれない子や集団に入れない子と関わったり、目が行くのは特別支援専攻だからだと思う。

Bさん:中心にいる子はおいていて、はじっこにいる子に自然と目が行く。気になってしまう。

 

インタビューを終えて・・・

特別支援教育専攻の4年生は、困難がある子、うまく集団に入れない子の対応を考えることが自然に身についていることが分かりました。
4月から教員や大学院へ進学してからも活躍を期待しています!

札幌校特支への受験に関する質問その23

Q 雪国に住んだことがないのですが、本州から来て一人暮らしをしている人はいますか?

 

A. 特別支援教育専攻には、関西・関東等に実家がある学生さんも来ています。札幌のアパートはほとんど石油ストーブ(まれにエアコン)が備え付けてあり、外に通気口や灯油のパイプもつながっていて、灯油業者さんが外のタンクに補充した分だけ請求書が届きます。自分で灯油を注ぎ入れるようなタイプは、まずアパートにはないでしょう。

外はマイナス10度で厚手のコートを着ていても、室内はとても暖かく、学内でも軽装で過ごす学生さんの姿を多く見かけます。

 

写真は、1月の札幌キャンパス風景です。北教大札幌校では、公用車や大学バスのドライバーさんが冬期にはブルトーザーや2種類ほどの除雪機をフル稼働して、学内の雪をきれいに排雪してくれます。人が歩く場所もしっかり確保されています。学内は2階ですべてつながっているので、どんな時間割でも帰宅時まで外へ出る必要はありません。

大学の眼の前にはバス停もあるので、安心して来て下さい。


札幌校特支への受験に関する質問その22

Q.人工知能(AI)やロボット開発が進むと、一般の学校の先生や特別支援の先生は必要なくなったりしますか?まだ先のことなのですが、教員の仕事が将来なくならないのか、知りたいです。

A. 確かに最近、人口知能によって事務仕事が減ったり、大手銀行の人員削減が話題になっています。結論から言うと、教員を補助するロボットが登場することはあっても、ロボットが担任の先生になるという状況はないと思います。一般的にロボットが得意な事は、特定の分野の専門的な情報を提供したり、短い外国語の翻訳をしたり、特定の部品を製造したりすることです。これに対して教員の仕事は、多種多様な内容から成り立っていて、ロボットに代替することは非常に困難です。

 

具体的には、様々な素材・道具を扱う授業で子どもと一緒に活動したり、休み時間にはボール遊びや鬼ごっこをしたり、給食の配膳や自分で食べられない子どもの介助や教室の掃除、校外学習の引率などがあり、身体的な活動も含めてかなりの種類の活動に従事しています。さらに、子どもの着替えや持ち物を揃えることを手伝ったり、運動会や学習発表会、入学式・卒業式の準備などもあります。これらの多様な機能を1台のロボットにやってもらおうとすると、ヒト型に近い万能ロボットが必要になり、学校や子どもの個人差にも対応した動き、プログラムを組むのは途方もない労力と費用が必要になり、現実的ではないでしょう。

 

将来的には、連絡帳のやりとりのWeb化、保護者面談の一部がスカイプになるとか、宿題の提出がWeb化してパソコンやタブレット端末で課題をやることはあるかもしれません。セキュリティがしっかりした連絡帳アプリが開発されたら、自治体が導入して学校で使われるようになったら便利になりそうです。

また、見守りロボットがいて、先生がいない休み時間やお昼休みに学校の様々な場所で異常を感知して知らせることや、子どもの体調の変化を教員に知らせるような役割は可能性があります。

特別支援学校や特別支援学級でもIT化の流れの影響から、授業の内容を先生がパソコンで作成しておき、パワーポイントやスクリーンに提示したりすることは普通になってきました。インターネットの活用も授業で取り入れられています。

 技術の発展は日進月歩ですから、みなさんが教員になる頃には驚くような支援技術が開発されてるかもしれませんね。


札幌校特支への受験に関する質問その21

Q.北教大札幌校の特別支援教育専攻の二次試験では、何年か前までは小論文でしたが、今は英語が必須で国語か数学から選択に変わりました。何か理由があるのですか?

A. 二次試験の小論文の廃止は、いろいろな背景があるのですが、以前から高校や受験生の声として、「対策がしにくい」と言われていました。
小論文は、教育大に入ってから実習で手書き(実習記録や黒板の文字・板書)の機会が多いため、とても意味があったと個人的には思います。

大学全体として小論文から科目の試験に変更する際に、特別支援教育専攻では、今後のグローバル化社会では英語は必須、国語か数学のどちらかの科目は、しっかり勉強してほしいと話し合いました。

これでは文系か理系なのか分からない!という受験生の声が聞こえてきそうですが、特別支援教育の学校現場では、すべての教科が様々な先生たちによって担当されています。

特別支援学校・学級のうち、とくに肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、病弱の種類では、中学・高校段階の教科教育や受験指導も行われています。

入学の段階から文系か理系かに絞ってしまうと、特別支援教育の教員養成としての役割を大学が果たせなくなってしまいます。

二次試験で数学か国語のどちらを選んでも有利・不利はありませんので、ご自身の成績や状況に合わせて選択してください。

札幌校特支への受験に関する質問その20

Q.普段の日に一般人が図書館を利用できますか?
(オープンキャンパス時の見学で)研修や資格など、ゆとりを持って勉強できる面では有利だな、と思いました。

A. 札幌校の図書館は、講義棟の2階が入り口になっており、一般市民も現住所が確認できる身分証明書(運転免許証・学生証・保険証等のいずれか)の提示があればご利用になれます。
一般市民の利用案内はこちらをご覧下さい↓

札幌館一般市民利用案内


開館時間:月曜~金曜日:8:30~22:00
土・日曜日,祝日,休日:10:00~17:00
休館日:年末年始、入学試験・行事実施に伴う休館日、館内図書整理等に伴う臨時休館日
※臨時休館の可能性もありますので、訪問前には開館カレンダーをご確認下さい
札幌・開館カレンダー
 

札幌特支への受験に関する質問その19

Q.3年生から始まる「ゼミ」は何をするのですか?私大によっては「ゼミ」は希望者だけで卒業論文も必修ではない所もあるようです。

A.北教大札幌校の特別支援教育専攻では、2年生の1月2−3週間かけてゼミ自由見学・相談を行い、2月上旬には各教員から研究室紹介のゼミオリエンテーションがあり、3月中にゼミの所属先が決まります。

ゼミは、簡単に言うと少人数の勉強会・研究会です。特別支援専攻の6つの研究室の3-4年生は、各学年で3-7人程度に分かれて研究室ゼミに入ります。自分が興味のあるテーマを見つけ、それに関する論文を読み、さらに分からないことを調べて、ゼミで報告します。
研究室によって発表の頻度は違いますが、共通する点は、大学教員やゼミ仲間との議論によって、自分の考え方が深まったり、気づかなかった観点から調べるきっかけが生まれます。私大と国公立の大学教育の最大の差は、このゼミ活動にあると言っても良いでしょう。

一人だけで調べても、ネット検索や1−2冊の本を読んで分からなくなって終わってしまうでしょう。幅広い知識も必要ですが、専門家と言える核となる領域は大学でしか学べません。

ゼミでは、3年生で調べたテーマをもとに、4年次の卒業論文の研究へとつなげていきます。初めて論文を書くので苦労しますが、自分で知りたいテーマを選び、卒論が終わる頃にはかなり高度な専門性を身につけることになります。

そして苦労をともに過ごした仲間が、一生の宝物となるのです。

札幌特支への受験に関する質問その18

Q. 教員採用試験の受検では、小学校・中学校・特別支援学校からどのように選ぶのですか?

A. 札幌校の学生達は、3年生の6−7月頃、ちょうど教員採用試験の1年ほど前から「ソワソワ」し始めます。

4年生の5月に教員採用試験の申し込みをする前に、「小学校の特別支援学級」「中学校の特別支援学級」「特別支援学校の小学部OR中学部」、「特別支援学校の高等部(高校の特別支援教育)」、または一般の「小学校」「中学校」などを選んで対策を始めなければなりません。

教育実習は、3年生の5月から12月にかけて小学校と特別支援学校の2種類に3週間ずつ行きますので、その過程で「自分はどこの校種の教師になりたいのか」、考えていきます。

小学校は「6年間という人生でも一番長い教育期間でじっくり子どもの成長を支援したい」という人、「思春期の悩みが多い中学校の生徒の力になりたい」「卒業後につながる大事な時期だから高等部にしたい」など、自分なりの理由を見つけて決めているようです。

まさに将来に向けた大きな選択をするわけですが、悩んでいる時期にはゼミの先生や同学年の仲間に相談したり、お互いに書いた履歴書や志願理由書などを読み合って、放課後や空き時間に熱く語り合う姿がみられます。

札幌特支への受験に関する質問その17

Q.札幌市内からの学生さんが多く、遠くから来ている(通っている)人は少ないのですか?

A.学年によっても傾向が異なりますが、おそらく7割くらいは札幌市内に自宅があり通っています。でも道内外の地方から出てきて寮に住んでいる人、あいの里にアパートを借りている人、中央バスで1本で大学前まで通える麻生や新琴似に住んでいる人もいます。
また、近くはありませんが、恵庭や千歳、岩見沢、江別、小樽から通っている学生さんも(現在・過去を含めて)いました。
雪がない地方から受験に来た人は、8月のオープンキャンパスと2月の真冬の雪の落差に驚いたと思います。

こんなに雪が多くて生きていけるのでしょうか? と4月に入学してから不安に思う人もいるでしょう。
札幌とあいの里を結ぶJR学園都市線は大雪や強風でよく止まる事があります。
でも大学の前まで来る中央バスは、めったに不通になることはありません。
もし、下宿を考えている場合は、大学から徒歩圏内か、バス1本で通える場所に住むことが現実的かもしれません。 

ちなみに札幌校は、一度建物に入ってしまえば講義棟・食堂・売店・図書館・体育館・研究室も廊下でつながっているので、帰る時まで外に出る必要がない造りになっていて、暖かく過ごせます。

札幌特支への受験に関する質問その16

特別支援教育専攻に入って良かったこと、大変だったことは何ですか?

学年や個人によっても意見が分かれるところですが、卒業を間近に控えた4年生3名にインタビューをした内容を紹介します。

Aさん(国語免許):「特支に入って良かったと思うことばかりです。入学前は国語が好きだったので基礎専攻にしようと思いましたが、少し学力が足りずに第二希望の特別支援に入りました。国語の免許は選択で取得しました。4月からは特別支援学級の教員になります」

Bさん(家庭科免許)「確かにほかの専攻より単位が多くなりますが、ほかの専攻に入って教科の免許をとって特別支援もとるなら同じことだと思います。3年生から始まる少人数のゼミは恵まれています。」

Cさん(家庭科免許)「特支で大変だったことは特に思いつきません。ほかの専攻では介護等体験実習(小中の必須実習)に行くけど、私たちは特別支援の専攻なので免除されていたし、特支は2年生から3週間実習があったけど、3年生の小学校が初めての実習になるよりは早めに慣れておいてよかったと思います。充実した4年間でした!」

札幌特支への受験に関する質問その15

Q. 専攻生はどのようなアルバイトをしているのですか?

A. 学部2年生の13名に現在の状況を尋ねてみました(2017年1月現在)。
 13名中アルバイトをしているのは12名、今までしたことがない人は1名でした(自宅生)。
 2年生13名のアルバイトの内訳は(掛け持ちも含む)以下の通りです。
 ・家庭教師・・・3名
 ・塾講師・・・・2名
 ・コンビニ・・・2名
 ・居酒屋・飲食店・6名
 ・洋服屋・・・・1名
 ・映画館・・・・1名
 ・スキーのインストラクター・・1名

全体として、飲食店が最多ですが、半数近い学生が家庭教師・塾講師をしています。
これは、「教えることが好き」「子どもが好き」「教師になる前に経験を積みたい」という教員養成課程の学生の特徴かもしれません。

札幌特支への受験に関する質問その14

Q.  授業料が心配なのですが奨学金の制度はありますか?

A.  
北教大札幌校全体では、学部生の45%が「日本学生支援機構奨学金」を利用しています(平成283月末時点)。

   また、大学独自のものでは、「入学前1年以内において、入学する者の学資負担者が死亡し、又は本人若しくは学資負担者が風水害等の災害を受けたことにより、納入が著しく困難な者。」に、入学金の半額又は全学免除が適用されます。

   詳しくは、北教大ホームページの学生支援にある奨学金情報をご覧ください。
   http://www.hokkyodai.ac.jp/student/support/scholarship.html

札幌特支への受験に関する質問その13

Q. 札幌校特支の学生さんは、高校の頃に成績優秀だった人が多いのですか?
 
A.  
この質問を在学生に聞くと、実はみなさん「高校の頃はあまり勉強熱心な方ではなかった」と言います。

  高校1-2年生をのんびりと過ごしてしまい、3年生の夏頃になって「特別支援を受験しよう!」と目標を決めてからエンジンがかかる人が多いようです。

   これは「高校の勉強は大事ではない」と言っているわけではありません。高校の授業で基本的な学力がついているから、受験勉強で力を伸ばすことができたのだと思います。

    
模試の判定が良くなったけど、合格できたという声も多く聞きます。

  予備校の模試は11月か12月上旬の結果が最後ですが、現役生は12月から1月にかけても一生懸命に勉強すれば、試験前日までまだまだ点数が伸びていきます。

  大学に入学してから勉強の面白さ、学問への興味が強まっていく姿にもよく出会います。

  自分の限界を決めてしまう前に、目標に向かってチャレンジしてみましょう。

札幌校特支への受験に関する質問その12

Q. 障害のある子どもと直接触れ合える授業があるのですか?


A.  
選択授業ですが、1年生から少人数の子どもを対象とした水曜日の5時間目の授業と、個別の指導を行う授業(担当学生により相談)があります。

   学年により異なりますが毎年5人から10人くらいの学生が参加しています。

   大学教員の助言を受けながら実際に指導案を計画して、子どもが保護者と来るので貴重な学びの場になっています。

札幌校特支への受験に関する質問その11

Q. 特別支援教育専攻は、女子が多くて男子の学生が少ないのですか?

A 2018
年現在の学部生は、各学年2526人のうち男子は48人くらいの人数幅があります。平均すると男子は各学年5名ほどです。

 オープンキャンパスは、全体として入学者よりも女子生徒の割合が多いのですが、入学した男子学生に聞いたところ、「自分は札幌校に決めていたから、オープンキャンパスには参加しなかった」と答えた人が複数いました。サークル活動や他の専攻生と一緒の授業では男子の割合が多くなります。
特別支援教育専攻は上下の学年の交流の機会も多い事から、 在学生から今まで男子が少なくて困るといった相談もないため心配しなくて良いでしょう。

 男子の割合は多くありませんが、特別支援学校や特別支援学級を含めた学校教員は、男女両方とも必要です。


札幌校特支への受験に関する質問その10

Q.   大学の時間割はどのようになっていますか?

A
. 大学は90分授業です。

   朝は1時間目が9時から10時半、2時間目が1040分から1210分、お昼休みをはさんで午後は、3時間目は13時から14時半、4時間目は1440分から1610分、5時間目は1620分から1750分です。

   大学は自分で勉強したり、ボランティアで学校に行くこともあるので、すべて講義で埋まっている人は稀です。

   組み合わせを工夫して半日のまとまった空き時間をつくる人もいます。

札幌校特支への受験に関する質問その9

Q 卒業生の進路はどうなっていますか?

A  
札幌市の小学校、特別支援学級や通級指導教室、特別支援学校の採用になる人が多く、次いで北海道の小学校・特別支援学級、北海道立の特別支援学校の枠で採用される人が多くいます。本州から来た学生は、地元の自治体を受検する人もいます。
   また特別支援の他に高校の免許を取って、道立の特別支援学校の高等部や高等支援学校を選ぶ人もいます。

北海道教育大学全体では、国公立大学のなかで正規教員の採用人数は全国第5位にランクインしています。
正規採用の教員人数:第1位 愛知教育大学299名、第2位 福岡教育大学243名、第3位 東京学芸大学236名、第4位 大阪教育大学217名、第5位 北海道教育大学212名 第6位 埼玉大学172名(平成29年3月卒業者)。
正規採用の教員人数では、全国の国立大学の主要5大学としての実績があると言えます。

北教大札幌校の特別支援教育専攻の卒業生のその他の進路には、少数ながら大学院、福祉施設、幼稚園・保育園、公務員、民間企業を選ぶ人がいます。

   平成27年度の卒業生は、教員採用試験を受けた7割が二次試験に合格し、平成28年度の4年生も約7割近くが教採の二次試験に合格しています。平成29年度の4年生は、教採を受けた7割の学生が二次試験に合格しました。

北海道・札幌市の教員採用試験のうち小学校・特別支援の一般の倍率は、小学校で2.3倍~2.4倍、特別支援は2.4倍~2.9倍ですから、札幌校の特別支援の学生の合格率7割というのは、1.4倍の倍率で合格したことになります。道外の自治体を受けた4年生は、2つの自治体から合格通知を受け取った人もいました。

  教員採用試験の1次試験には、毎年ほとんど全員(まれに9割)が合格しています。
  秋から冬になると、札幌校内で同じ目標に向かって励まし合いながら勉強している3年生の姿をよく見かけます。そして2-3月には個人調書(履歴書・エントリーシート)の作成が始まり、4月から二次対策が始まります。

  4年生を迎える直前の春休みには、かなり集中的に一次試験の勉強を自主的にやっているようです。また有料ですが東京アカデミーという予備校が札幌校のキャンパス内で春休みに対策授業を実施しています。

残念ながら現役で教員採用試験に合格できなかった人は、臨時採用の教員として働きながら、正規の教員を目指すことになります。卒業生を見ていると、1-2年で合格する人が大半です。毎年、卒業を控えた3月になると臨時採用の連絡が次々と届き、4月から教員として学校で教えている人がほとんどです。

目標を共有できる仲間が近くにいることは、心強いですね。

札幌校特支への受験に関する質問その8

Q.  附属小学校中学校のふじのめ学級での実習はどれくらいの期間ありますか。

 A. 1年次の基礎実習で半日訪問し、2年次には3週間の実習が必修になっています。

 専攻生が各学級に4名ほど配置されるので、お互いに助け合ったり、議論しながら指導案を作ったりしながら、初めての実習を乗り切っています。

札幌校特支への受験に関する質問その7

Q.  教育実習は北教大附属の小・中だけですか。札幌市内の小・中も行けるのですか実習の内容とスケジュールも詳しく知りたいです。

A.    
特別支援教育専攻生は全員が附属の小学校へ実習に行く事になっていますので、市内の小中学校に行く事はありません。
   
   ただし、学校ボランティアの活動で市内の小中学校へ定期的に通っている人はいます。

 各学年の実習スケジュールは次の通りです。

 2年次の8-9月に北教大札幌校附属の小・中学校にある「ふじのめ学級」へ3週間。

 3年次の8-9月に北教大札幌校附属の小学校へ3週間。

 3年次の6-12月のうち、いずれか3週間は特別支援学校で実習する。

 4年次の9月に希望者のみ札幌市内の幼稚園で3週間実習(毎年1-2名程度)

札幌校特支への受験に関する質問その6

Q  特別支援分野は忙しいと聞きましたが、アルバイトや部活などとの両立はできますか。


A.  
他の専攻よりも教員免許の数が多くなるため、講義は多めになりますが、アルバイトや部活・サークルを両立している学生は多くいます。

 講義がない土日祝日にアルバイトをしたり、家庭教師や塾講師、飲食店など、学業に支障のない範囲でやっているようです。

  また講義は15週間×2(前期・後期)が基本になるため、夏休みや春休みにアルバイトを多めに入れている人もいます。

札幌校特支への受験に関する質問その5

Q.  自閉症などの障害のある子どもについて、勉強するのはもちろんですが、そうではない子どもについても勉強できるのですか。

A.  
札幌校の特別支援教育専攻では、自閉症の他に、知的障害、肢体不自由、病弱、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、視覚障害、聴覚障害のある子どもや成人について勉強することができます。

   二つ以上が重なった重度重複障害についても勉強します。
 
   ただし、教員免許の種類は、特別支援学校のうち知的障害・肢体不自由・病弱の3種がセットになって取得できますが、視覚障害と聴覚障害の特別支援学校の教員免許には対応していませんので注意して下さい。